政府による働き方改革の推進はさまざまな方面に影響を与えています。
その一つとして加速しているのがフリーランスエンジニアの急増です。
日本は他の先進国と比べると、エンジニアの立場が高くありません。
世界的な特許を取得しても企業からの報酬が少なくて、裁判に発展した有名な事例もあります。
その原因として大きいのは、経営層に文系出身者が多いことです。
特に大企業は文系出身者の派閥ができているので、理系の人間が入り込む余地はありません。
どれだけ優れていても正当に評価されないケースが多く、不満を持つエンジニアは増えていく一方です。

技術者を正当に評価する国に行けば収入が何倍にもアップする見込みがある

一生懸命働いて貢献してきたにもかかわらず、部門ごと売り払われてしまうケースも目立ちます。
そのような実情もフリーランスエンジニアの増加を後押している要因です。
以前は日本企業を退職して海外企業に移るケースが目立っていました。
技術者を正当に評価する国に行けば、収入が何倍にもアップする見込みがあります。
日本のブラック企業のように、安月給で過労に追い込まれるようなリスクは小さいです。
その傾向が働き方改革の推進によって少しずつ変わってきました。
フリーランスとして独立することで、経営層の価値観からの脱却を図れるからです。
インターネットの普及により、オフィス以外の場所で働くエンジニアが多くなっています。
代表的なのは自宅ですが、家族がいる場合などは働きにくいケースもあるでしょう。

共有している人同士で情報交換できる

それゆえ、共有のレンタルスペースなども人気を集めているのが実情です。
オフィスを複数の事業者が分割で使っているような状態になっています。
そこでは共有している人同士で情報交換できることもメリットの一つです。
このような環境づくりが一気に進んだのは働き方改革のおかげです。
ただし、フリーエンジニアになったからといって、必ずしも収入がアップするわけではありません。
完全に自分の力だけで勝負する必要があるため、相応のスキルや知識を持っていることが条件になります。
企業から独立する理由が、職場の雰囲気や人間関係の悪さなどなら、失敗してしまう可能性が高いです。
そのような要素に関係なく、高い実力に起因する理由でなければ通用しないでしょう。
企業という看板を失うため、本当の意味で実力が問われることになります。

宣伝や営業の活動を積極的に行わなければならない

また、事業主として技術系以外の業務も行わなければなりません。
座っているだけで仕事を指示される状態ではなく、自分から動かなければ働く機会すら得られないのです。
ポートフォリオの資料を作成して自分を売り込むなど、宣伝や営業の活動を積極的に行わなければなりません。
フリーランスエンジニアとしての実績が何もないうちは、これらがとても難しく感じられることでしょう。
この段階になって企業に守られていたことを実感する人が多いです。
だからといって、出戻りを受け入れてくれる企業は稀なので、自分で道を切り開いていくことを求められます。
さらに、会計や税務といった事務作業も自分でこなすことになります。
企業では経理部や庶務課が行っていた作業であり、まったく方法が分からないという人も少なくありません。
それらに時間を取られると、本業をしっかり遂行できなくなりかねません。

フリーランスエンジニアとして自分の市場価値を高めたいなら

それどころか誤った会計処理により、意図せず脱税をしてしまうような危険性もあります。
そのため、会計ソフトを導入するなどの工夫によって、業務の正確性とスピードを上げなければなりません。
フリーランスエンジニアとして自分の市場価値を高めたいなら、スキルや資格の棚卸しによって今後のロードマップを検討しましょう。
特にIT系の技術はニーズの変化が激しいため、常に最先端のものを習得しておくのが望ましいです。
WEB系はその動きが顕著であり、コンテンツの多くが静止画から動画主体に置き換わっています。
企業にいれば研修などの教育を用意してもらえますが、フリーランスエンジニアは自分でレベルアップを図る必要があります。
セミナーや通信教育を探して申し込んだり、書籍を使って学習したりするのが一般的です。
もちろん、それらの費用は自分の資金から捻出しなければなりません。
経費に計上できるとはいえ、支出が発生するので赤字には警戒が必要です。

まとめ

もし仕事の受注を受けられなくても悩んでいるなら、クラウドソーシングのサイトを活用しましょう。
発注したい人たちも会員になっており、タスクやプロジェクトなどの形式で注文を提示しています。
特別な条件がないタスク形式であれば、そのまま仕事にすぐ取り掛かれます。
ただし、一般的に報酬の金額は低いので、慣れてきたらプロジェクト形式に移行するのがセオリーです。
こちらは複数のタイプがありますが、たいていは発注者と連絡を取ってから進めていきます。
細かな要望を伝えられることが多く、依頼も高度なものがほとんどです。
その分、報酬の金額は高めに設定されているため、高収入を得たいなら積極的に手を挙げると良いでしょう。